社会科学徒のエディトリアル

広くは社会科学・狭くは経営学・会計学。学部4年生です。研究者目指します。

GPIFによる年金の株式運用に関する論点と考察

皆さんは、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)について、どんなイメージをお持ちでしょうか。

GPIFは、約134兆円にも上るその運用資産額の大きさゆえ、「巨鯨」とも表現される日本の大規模な公的マネーの1つです。

僕は、GPIFの運用先における株式の比率上昇は必然であったと考えていますが、その中でもあまり明確に対処されていない論点があるのではないかと考え、今回の記事ではそれをまとめました。

 

その論点が、以下のものです。

①GPIFの持ち分増加によって「市場の目」は弱くなるのか

②出資者たる国民のマイナス感情を危惧すべきではないか

 

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"文系崩壊"論の違和感

最近のニュース等のメディアにおける言論を見ると、テクノロジーの発達を受けて国が「理系」教育に人的資源を集中させ、「文系的」な職業が消えていくという意味合いで、「文系崩壊」という言葉が使われているようです。

議論自体は面白そうな内容もちらほらありますが、正直この言葉はミスリーディングを生むものに見えて仕方ありません。

「文系」という言葉を、あまり曖昧な意味で使うべきではないと思います。

 

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人工知能は、資本主義と共産主義を繋ぎ得る

若い世代の僕らでさえ、携帯電話でメールができる事に感動を覚えていた中学生くらいの頃と比べて、ここ最近のテクノロジーを巡る変化の速さには驚きを隠せません。

オートメーション、スマート◯◯、ビッグデータ人工知能

IT技術の進化は、僕らの生活のあらゆる場面を一変させる程に破壊的なものです。

 

そんな潮流の中で近年議論となっている大きなテーマとして、「機械による人間の仕事の代替」が挙げられるでしょう。

機械によって効率的にできる事柄が増えるほどに、人間の仕事が奪われていくというものです。

僕は、一部ではこの説を支持しますが、長期的に人間社会を維持するためには、近年開発が進む機械学習人工知能といったテクノロジーが欠かせない役割を担うと考えています。

 

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重大な意思決定ほど、民主制の非合理が露呈する

イギリスのEU脱退は大きなニュースでしたね。

素早いメディアの方々が大筋はまとめていると思うので、一連の騒動の概要はそちらを参照していただくのがよいと思います。

僕としてはそれを受けて政治全体に対して持っている感覚を、ここに書き記します。既に誰かが考えているとは思いますが、分かり易く思考を整理しようという試みです。

 

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「失敗、経験してナンボ」という類の言論に思うこと

「失敗の経験が人を強くする」という類の話は、今やどこでも聞けるものになっています。

人物評価における加点評価の選択肢をポピュラーなものにし、より多様なタイプの人間が正当に認められる風潮を作ったという点で、この言論は一定の価値があるものだと思います。

ただ、このフレーズが独り歩きし、世を牛耳る盲目的なスローガンとなって欲しくはないなというのが僕の考えです。

例えば、「失敗を知らない人間はダメだ」という言論はある意味で正しいと思いますが、この言葉の意味を人々が履き違えれば、途端に不毛な争いを招くでしょう。

今回は、現在支配的になってきたと思われる上記の言論の解釈と、その潮流の中で僕が懸念する言論の対立を書き起こしてみました。

 

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”思考の文字数” ブログから学んだ相互理解へのヒント

こんにちは。

少しずつ記事数も増えてきて、ブログの様式にも慣れてきた今日この頃ですが、書いていて面白い事実を発見したので、今回はその話をします。
 
今回のテーマはズバリ、「思考の文字数」。何のこっちゃ。

「他人と違うこと」それ自体に、どれほどの価値があろうか

”他人と違う”ということを、皆さんはどう捉えていますか。

 

こんな質問を思いついたのも、最近僕が多方面の事柄に関して、話題性だったり自己顕示といった理由から、「他人と違う」というものを武器にして売っていこうという流れが強いなと感じる事が多いからです。

最近は日本も「人と違うことは恥ずかしい事ではなく、むしろ強みだ」「出る杭を打つ社会はダメだ!」といった言論が支配的になり、人々が「人と違うこと」を求めるようになっているような印象を受けますが、僕は必ずしもこの潮流を好ましく思ってはいません。

 

もちろん、人と違うことは悪い事だとかいうつもりはありませんし、”差別化”というのは僕が学んでいる経営学的な視点に立てばむしろ一般的には歓迎されるべき概念とさえ言えるものです。

ただ僕は、順序が違うな、と感じています。

「他人と違う事自体に、どれだけの価値があるのか。」

僕は、こんなことを今回の記事で考察しようと思います。

 

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