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社会科学徒のエディトリアル

広くは社会科学・狭くは経営学・会計学。学部4年生です。研究者目指します。

世界の会計制度・基準設定機関を整理しよう(日本・国際機関編)

お久しぶりです。何故かゴールデンウィークが一番忙しかったです。

 

今回は「世界の会計制度や基準設定に関わる主体を整理する」という、会計を勉強する学生らしいテーマで記事を書こうと思います。

あまりまとまって書かれたWebページ等が無くて調べるときに困ったので、自分にとっては学習の備忘録的に、似た立場の読者のみなさんには簡単に思い出すときの参照ページとして使えるような記事にできたらと思います。情報の追加等で適宜追加の更新をするページになると思います。(海外の主要な国についても後にまとめようと思います。)

 

 

日本の会計制度・基準設定に関わる機関

企業会計審議会

金融庁長官の諮問機関として、企業会計の基準、監査基準、原価計算その他会計制度の整備について調査研究し、金融庁その他関係する行政機関に報告する機関です。

企業会計審議会は、企業会計の基準及び監査基準の設定、原価計算の統一その他企業会計制度の整備改善について調査審議し、その結果を内閣総理大臣金融庁長官又は関係各行政機関に対して報告し、又は建議する。

金融庁組織令(平成十年十二月十五日政令第三百九十二号) 「第二十四条第一項」)

2001年の国際会計基準委員会の改組に伴い、加盟国の基準設定主体の民営化が唱えられたため、後述のFASFの内部組織であるASBJに会計基準設定の権限が移りました

なので、現在はASBJの権限外である監査基準等の整備を行う機関となっています。

会長含め16人の委員で運営されています。民間企業の幹部や大学教授、会計士が主な構成員となっています。

 

財務会計基準機構(FASF)

①一般に認められた会計原則(GAAP)の調査研究・開発、②国際的な会計基準開発への貢献、③ディスクロージャーや会計に関する調査研究、④提言・広報・研修活動、といった業務を中心とした公益財団法人です。

組織は①理事会、②評議員会、③企業会計基準委員会(ASBJ)、④基準諮問会議の4つに区分され、それぞれの関係は以下のようになります。

・評議員会が理事会のメンバーを選任する。

・理事会が企業会計基準委員会のメンバーを選任する。

・ASBJは日本の会計基準設定主体の権限を持つ

・基準諮問会議は理事会と委員会の審議や運営の検討を行い、ASBJに対して提言を行う。

理事会は20名(定員20名)、評議員会は11名(定員15名)、ASBJは委員14名(定員15名)と研究員24名、基準諮問会議は17名(定員20名)となっています。

 

国際的な会計基準設定に関わる機関

国際会計基準委員会(IASC)※(~2001)

1973年、ロンドンを拠点に、オーストラリア、カナダ、フランス、旧西ドイツ、日本、メキシコ、オランダ、アメリカ合衆国の権威ある職業会計士団体の合意によって設立され、国際会計基準(IAS)の作成をしていた機関です。

2001年、IASCをより強固な組織とするため、後述する国際会計基準審議会(IASB)の親組織にあたる国際会計基準委員会財団(IASCF)に改組されました。

これ以降は、国際財務報告基準IFRS)の開発を進めています。

 

国際財務報告基準財団(IFRSF)※旧 国際会計基準委員会財団(IASCF)

前述の国際会計基準委員会の改組に伴い、会計基準設定に関わる各種団体の運営機関としてIASCFが発足しました。

IASCFは①評議会、②国際会計基準審議会(IASB)、③国際財務報告解釈指針委員会(IFRIC)、④基準諮問会議(SAC)の4主体から構成されます。

評議会は22人で、他3主体の・委員の指名や運営の監視、資金調達を担当します。

2010年3月に、国際財務報告基準財団(IFRSF)に名称変更され、IASB以外の2主体も名称を変えました。

 

国際会計基準審議会(IASB)

前述のIASCF内に設立された、独立民間団体です。委員は14名で、国際財務報告基準の公開草案、基準、解釈指針の承認を行っています。

 

国際財務報告基準解釈指針委員会(IFRS Interpretations Committee)※旧 国際財務報告解釈指針委員会(IFRIC)

委員は14名で、IASBに対して、IFRS適用の際の解釈指針を発行する機関です。

 

国際財務報告基準諮問会議(IFRS Advisory Council)※旧 基準諮問会議(SAC)

 メンバーは45人で、IASBに対し、会計基準設定に関しての検討事項や優先順位などをアドバイスする機関です。

 

※注意:この記事は、2016年5月6日現在での情報に基づくものです。

 

参考:

企業会計基準委員会:財務会計基準機構

 

www.nikkei.co.jp

 

www2.deloitte.com

 

IFRS - Mission Statement

 

菊谷正人『IASC・IASB の変遷の歴史と IAS・IFRS の特徴』,経営志林 第47巻4号 2011年 1月